Mantis 緑色のオオカマキリのメス 2935s
ただひたすら食べるために生まれてきたんだろうね。
かしずく者すら捕食してしまう孤高の女王・オオカマキリのメス。
おなかがパンパンになっていても獲物を狙い続ける貪欲性を持ったオオカマキリの視界に入ったら、
レクイエムが奏でられる時間はもうすぐそこってことだよ。
バッタもトンボもセミもオオカマキリの魔手から逃れることはできない。ハチやカエルや小動物だっておかまいなし。
保護色も警告色も毒もオオカマキリの前では意味を成さないんだ。
ジロリと睨まれ、そ~っと間合いを詰められ、グサって鷲掴みにされて生きたまま食べられちゃう。
全ての虫に声があったら、
カマキリに捕まって食べられる虫たちの断末魔の叫び声が草むらのあちこちに木霊するようになるはずだよ。
朝も晩もひっきりなしに、オオカマキリに捕まったアブラゼミのように泣き叫ぶ声がね・・・。
そんなことになったら妖精のきれいな歌声もかき消され、神様のうたた寝だって妨げられる。
だから神様は虫に声を与えず、草むらの中で繰り返される生き地獄を目立たないようにしたんだと思う。
