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ちっちゃくて真っ黒いクロハナケシキスイ

Sap Beetle ちっちゃくて真っ黒いクロハナケシキスイ 4830s

クロハナケシキスイって花が大好きなんだろうね。
だからいつも花のような昆虫になりたいって思っていたんだ。花のように美しい色のケシキスイにね。
赤い花、青い花、黄色い花、白い花、オレンジ色の花、ピンクの花・・・。
すべての花の色を取り入れれば、きっと虹のように美しいケシキスイになれるに違いない。
そう考えていろいろな色の花びらから搾り取った色素を体に塗り続けていたんだ。
そして星の光に包まれて眠る夜には、女神の肌よりも美しく輝くであろう未来の自分の姿を夢見たりしてた。
目が覚めるのがとても楽しみ。
一日ごとにどんどん自分の体がきれいになっていくような気がしたから。
今日もお花畑にレッツゴー。いろいろな花の色でたっぷりお化粧。
そんなことを繰り返しているうちにいつの間にか真っ黒いケシキスイになってしまったのがクロハナケシキスイなんだ。
全ての絵の具をごちゃまぜにしたような真っ黒い体にね。
花を深く愛するがゆえに真っ黒い体になってしまったクロハナケシキスイ。
たぶん本人が一番驚いてると思う。どうして私はこんなに真っ黒いケシキスイになってしまったのって。
花が大好きなのに花のようになれなかったクロハナケシキスイ。
花粉を貪るその姿を見る度に、やっぱり欲張りすぎたケシキスイだったんだろうなって感じちゃう。

花輪をつけた女の子
クロハナケシキスイって本当はこんなふうになりたかったのかもね Pixabay